「女」で終わる言葉を「逆引き」する2024/05/14 06:53

 そうだ、デジタル『広辞苑』には「逆引き」検索があったのだ。 「おんな」が末尾に付く「逆引き」をすると、87出た。 まず慣用句、三つあった。

「東男(あずまおとこ)に京女」…男は、気っぷのよい江戸の男がよく、女は、優雅で美しい京都の女がよいということ。また、そのような組合せ。
「新しい女」…因襲を打破し、婦人の新しい地位を獲得しようとする女。1911年(明治44)女流文学者の集団「青鞜(せいとう)」派の人々が婦人解放運動を起こした頃からいう。
「京男に伊勢女」…男は京都がよく、女は伊勢がよい。「東男に京女」の類。
 
「女」で終わる言葉にも、季節の「ごがつおんな【五月女】」や、思わず頭に手をやる「けぬきおんな【毛抜女】」など、知らない言葉が沢山あった。

あいのおんな【間の女】…茶屋女でもなければ遊女でもない、どっちつかずの女。
あおおんな【青女】…(1)年若く世馴れない女。(2)宮仕えせず、人の妻となっている女。
いちだいおんな【一代女】…(1)終生子のない女。(2)「好色一代女」の略称。
おおおんな【大女】…(1)体格のずばぬけて大きい女。(2)24、5歳以上の女。また、その年頃の女中。
おとこおんな【男女】…男でありながら女のような性徴・性質をもつ人。また、女でありながら男のような性徴・性質をもつ人。
おもわくおんな【思わく女】…思いをかけている女。好きな女。
かみおんな【上女】…(1)上方(かみがた)の女。(2)奥向きの用を勤める女。奥女中。
かみするおんな【上する女】…上方の遊里で、揚屋の座敷に出て客席の世話をする女。
かんかつおんな【寛闊女】…はでで、ぜいたくな女。
きおんな【生女・木女】…たしなみのない粗野な女。また、色気のない女。
けぬきおんな【毛抜女】…主人をかえて転々とする妾。渡妾(わたりめかけ)。
ごがつおんな【五月女】…陰暦5月の田植の時に必要とする女手。諺に「五月女に秋男」といい、それぞれ田植と稲刈に欠くことのできない人手をいう。
すあいおんな【牙儈女】…江戸時代、上方で主に呉服類の売買取次をし、傍ら売春をした女。
なきおんな【泣女】…不幸のあった家に雇われて泣くのを職業とする女。能登などでは、その代金により一升泣・二升泣などといった。中国・朝鮮にもある。泣き婆。とむらいばば。
はすはおんな【蓮葉女】…(1)江戸時代、京板の問屋で客の接待のために雇った女。後には旅人宿の下女などをも称した。(2)浮気で軽薄な女。
めのおんな【妻の女】…妻である女。妻。
わおんな【我女・和女】…女を親愛または軽侮の意をこめて呼ぶ語。おまえ。あんた。