「花祭」と「春愁」の句会 ― 2025/04/17 07:15
4月10日は、『夏潮』渋谷句会だった。 午後から雨の予報だったが、終わってからも降っていなくて助かった。 兼題は「花祭」と「春愁」、私はつぎの七句を出した。
稚児の曳く象がたがたと花祭
園長が一人張り切る花祭
知に信を置かぬ人ゐて春愁ひ
春愁や贔屓チームのまた負けて
氷山の消えて白熊春愁ひ
唐突の転勤辞令春愁ひ
郵便の配達減りて春愁ひ
私が選句したのは、つぎの七句。
奥武蔵山気降り来ぬ仏生会 照男
御詠歌のもるる灌仏日和かな 作子
花祭五色の幡のひるがへり 裕子
春愁のなかなか暮れぬ窓辺かな 礼子
御仏の眉間に宿す春うれひ 美保
春愁や残業嵩む部下のゐて 祐之
春愁やふらつと一人湖西線 作子
私の結果は、<稚児の曳く象がたがたと花祭>を和子さん、照男さん、さえさん、正紀さん、そして英主宰が、<唐突の転勤辞令春愁ひ>を千草さんが採ってくれた。 主宰選1句、互選5票の計6票だった。 まずまずというところか。 英主宰の<稚児の曳く象がたがたと花祭>の選評は、賛同者の多かった句、恰好の良くない現実に、写生の目が行き届いている、と。
英主宰は、「春愁」という季題について、難しい、わけのわからない憂鬱な気分、得体の知れない憂い、不快感、と。 私も選句した<春愁のなかなか暮れぬ窓辺かな 礼子>を、こういうのが「春愁」、原因がない方がいい、微妙さが面白い、と。
なお、私の句の<氷山の消えて白熊春愁ひ>だが、少し前にX(旧ツイッター)で白熊が岩山の上に背中を見せて座っていて、前に広がる海と前方の岩山を眺めている“I can remember all this was ice”というNature is Amazing(@AMAZINGNATURE)さんの投稿があった。 その背中が哀愁に満ちていたのを面白く思いLINEの仲間に拡散したのだった。 地球温暖化の対策に各国の協調が必要なのに、<知に信を置かぬ人ゐて春愁ひ>は、誰でしょうか? 大きな問題を、敢て俳句にしたつもりだったけれど。
稚児の曳く象がたがたと花祭
園長が一人張り切る花祭
知に信を置かぬ人ゐて春愁ひ
春愁や贔屓チームのまた負けて
氷山の消えて白熊春愁ひ
唐突の転勤辞令春愁ひ
郵便の配達減りて春愁ひ
私が選句したのは、つぎの七句。
奥武蔵山気降り来ぬ仏生会 照男
御詠歌のもるる灌仏日和かな 作子
花祭五色の幡のひるがへり 裕子
春愁のなかなか暮れぬ窓辺かな 礼子
御仏の眉間に宿す春うれひ 美保
春愁や残業嵩む部下のゐて 祐之
春愁やふらつと一人湖西線 作子
私の結果は、<稚児の曳く象がたがたと花祭>を和子さん、照男さん、さえさん、正紀さん、そして英主宰が、<唐突の転勤辞令春愁ひ>を千草さんが採ってくれた。 主宰選1句、互選5票の計6票だった。 まずまずというところか。 英主宰の<稚児の曳く象がたがたと花祭>の選評は、賛同者の多かった句、恰好の良くない現実に、写生の目が行き届いている、と。
英主宰は、「春愁」という季題について、難しい、わけのわからない憂鬱な気分、得体の知れない憂い、不快感、と。 私も選句した<春愁のなかなか暮れぬ窓辺かな 礼子>を、こういうのが「春愁」、原因がない方がいい、微妙さが面白い、と。
なお、私の句の<氷山の消えて白熊春愁ひ>だが、少し前にX(旧ツイッター)で白熊が岩山の上に背中を見せて座っていて、前に広がる海と前方の岩山を眺めている“I can remember all this was ice”というNature is Amazing(@AMAZINGNATURE)さんの投稿があった。 その背中が哀愁に満ちていたのを面白く思いLINEの仲間に拡散したのだった。 地球温暖化の対策に各国の協調が必要なのに、<知に信を置かぬ人ゐて春愁ひ>は、誰でしょうか? 大きな問題を、敢て俳句にしたつもりだったけれど。
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