「鷹」と、「鷹狩」の実際 ― 2007/11/22 08:01
「鷹」の季題研究の報告は和子さん。 『種類』には、「大型」の熊鷹(ほと んど鷲、留鳥)、「中型」の大鷹(留鳥)、隼・ちゅうひ(北方から冬に渡来)、 「小型」の長元坊(馬糞鷹・馬糞つかみ)、はいたか(はしたか、♂は「このり」)、 つみ(♂は「えっさい」)、刺羽(小隼)などがある。 このうち「小型」の鷹 は、日本で繁殖し、冬、南方に渡るので、「鷹渡る」という季題になっている。 晩秋から初冬にかけて、薩南・沖縄あたりでは、多数の鷹が一団となって南方 を指して渡り行く。 とくに刺羽が有名で壮観。
「鷹」は、「鷹狩」との関連で、言及されることが多い。 『鷹狩』には、「小 鷹狩」(はいたか、刺羽)…秋に行い、鶉、雲雀を獲る、「鷹狩」(大鷹、隼)… 冬に行う(ヨーロッパでは隼が主)。 なお「鷹狩」は春に行われることもあり、 屏風絵に残っている。
ここで、「鷹狩」というのは、どうやるのか、という話になった。 鷹を訓練 して、鳥や小獣を獲るのは分かるのだが、鷹はその獲物を持ち帰るのか、押さ えるだけで人が取りに行くのか、という疑問である。 帰宅して『世界大百科 事典』を見たら、「猛禽類のタカ(オオタカ、ハイタカ、ツミ)、ハヤブサ(ハ ヤブサ、コチョウゲンボウ)、ワシ(イヌワシ、クマタカ)などを馴養して、こ れらに常食の鳥獣を捕捉させ、それを遣(つか)い手がとりあげる間接的な狩猟 法である。猟犬のように獲物を狩人の手元に持ち帰ることはない」と、明確な 答があった。
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