「小よく大を制す」ラグビーを求めて2010/07/16 06:42

 ひと月なんて、すぐに経つもので、先月18日(金)に恒例のジャーミネー ターの会(慶應三高校新聞部OB・OG会)が日本外国特派員協会であって、慶 應のラグビー部(慶應では蹴球部と言う)監督の林雅人さんの講演を聴く機会 があった。 ITを駆使した緻密なゲーム分析に基づいた科学的指導には定評が あり、コーチ時代からいつもテレビで冷静沈着な表情を拝見していたイケメン 監督である。

 演題は「最後までチャレンジする勇気」、昨シーズン早稲田戦(残り4分ま でリードして同点)、帝京戦(最後の1分までリードして敗戦)と残り10分に 苦杯をなめた慶應ラグビー、林雅人監督が昨年の結果から何を考え、今シーズ ンへどう向かおうとしているのか、幹事の山本さんが、人生80分の残り10分 に差し掛かりつつある仲間達にひっかけて、参考になろうかとお願いしたもの だ。

 創部111年を迎えた塾のラグビー部、164名、日本一の人数だそうだ。 主 な対戦相手とは体格差がある。 一人あたり体重で8kg、身長で7cm小さ い。 日本代表の試合などが典型的だが、最近のラグビーは、フィジカル・ラ グビーに傾いている。 パスの少ない、ボールが見えない、グニャグニャとぶ つかり合うラグビー。 そういう中で、体格差で負けずに、パスをつないで、 走って、走って、感動するようなトライを取るという慶應のラグビーこそ、日 本がやるべきラグビーではないか、と林監督は言う。 体格差の対策は、一人 が7%ずつ仕事量を増やせば、16人になるという計算だ。