今年は旧暦の閏年2006/02/15 07:07

 責任上というか、13日、旧暦1月16日の晩は、何度も外に出て、空を眺め てしまった。 満月が美しかった。 伊東屋で買った旧暦カレンダーを、あら ためて見てみよう。 表紙に「陰暦」2006年1月29日~2007年2月17日と あり、睦月(陰暦一月)、如月(陰暦二月)、弥生(陰暦三月)、卯月(陰暦四月)、皐 月(陰暦五月)、水無月(陰暦六月)、文月(陰暦七月)、閏月(陰暦閏七月)、葉月(陰 暦八月)、長月(陰暦九月)、神無月(陰暦十月)、霜月(陰暦十一月)、師走(陰暦十 二月)の13枚、つまり13か月になっている。 閏月(陰暦閏七月)があるのだ。  1か月が30日ではなく、29日の月が如月、卯月、水無月、閏月、神無月と5 か月ある。 合計30×8+29×5=385日という勘定になり、表紙にある西暦の 3+365+17=385日に合う。

 帯に「旧暦を語るなら、まずこの一冊を!」とある、鈴木充広さんの『暮ら しに生かす旧暦ノート』(河出書房新社)を見る。 旧暦、太陰暦は「月」の動 きによって組み立てられた暦。 月の満ち欠けは平均して29.53059日で、こ れを朔望月(さくぼうげつ)と呼ぶ。 新月(朔)となる日を暦の月の始まり、「朔 日(ついたち)」とする。 それぞれの月が何月になるかは、暦の月と季節を結 びつけるために考え出された二十四節気(立春、春分など)を割り振ることで決 まってくる。 二十四節気には、節気(節)と中気(中)の区別があり、正月節(立 春)、正月中(雨水)、二月節(啓蟄)、二月中(春分)…と、交互に並んでいる。 こ のうちの「中気」が旧暦の暦月に名前を与える元になる(春分を含む月が二月に なるというように)。 月の満ち欠けは平均しておよそ29.53日なのに対し、中 気と中気の平均の間隔は30.44日。 すると、ほぼ三年に一度、中気と中気の 間に中気を含まない暦月が出来てしまうことがある。 中気がないと名前が決 まらないので、この名無しの月を臨時の月として「閏月」と呼び、その直前の 月の名前に閏をつけて呼ぶ。 その年は、一年が13か月になる。 旧暦の平 年は353~355日なのに対し、閏月の入った閏年は383~385日になる。

 というわけで、今年は旧暦の閏年に当っているのだ。 江戸時代の武士は一 種の年俸制の給与体系だったから、一年が13か月もある、三年に一度の閏年 はやりくりが大変だったのではないか、という鈴木充広さんの指摘が面白い。