権太楼の「三枚起請」2009/04/12 20:20

 だまされる噺の「三枚起請」、権太楼は「オレオレ詐欺」で始めた。 俗曲の 柳家小菊、息子のマナブだという電話がかかってきた、声が違うというと風邪 を引いてと…。 息子は学と書いて「ガク」と読む、騙されなかった。 Tと いう噺家、こちらは親父が300万円払っちゃった。 痴漢をしてしまった、示 談にするという話で、お前ならやるだろうと…。

 権太楼は競馬好きだという。 極秘書類という手紙が来た。 1万円を半年 で百万円にするという秘策を、5万円で伝授するという。 やっちゃったのよ。  極秘情報というのを読む。 これ東スポの予測じゃないの、手書きで書いてあ るだけ。

 夜中の2時すぎにやっているショップ・チャンネルが好きで、よく見る。 ヨ シコ様という視聴者から電話があって、それはたいへんに効くという。 限定 あとわずか、今、電話がかかりにくい状態になっている、という。 こちらは 酔っ払っているから、急いで電話すると、すぐに出る。 登録番号は、と訊か れるから、コレコレと…。 ちゃんと登録している。 ウチへ来て下さい。 健 康食品が沢山ある。 あれは申し込むと、半年分とか来る。 売るほど、ある。

 「三枚起請」は、棟梁と猪之さん、それとついこの間までトンボ釣りをして いたおしゃべり清公の三人が、同じ花魁から、同じ起請文をもらっている噺。  「一つ、起請文のこと。私こと来年三月年期が明け候えば、あなた様と夫婦に なること実証也。吉原江戸町二丁目朝日楼うち、喜瀬川こと中山みつ」 だま され連中、三人揃って掛け合いに行く足が重い。 三匹の犬が行く。 その前 にいる犬は、女犬。 あの男犬も、起請をもらっていますかね、というあたり が、とくに可笑しかった。