浅草大黒屋別館での句会2006/01/19 07:13

 句会の結果は、初参加でトップになった廣雅さんと同点の10点を獲得。 そ れも前回参加の神代植物公園吟行で、一句もなかった本井英主宰の選が四句、 新年早々上々の結果だった。 拙句についての、主宰の評は下記の通り。

  ○枝先に時告げてゐる寒の雨

 一雨毎に春が近づく、この時期を詠んで、花鳥諷詠に沿う。

  ○さるすべり丸裸なり寒の雨

 この季節の百日紅の「木肌」。

  ○色褪せし京劇の旗枯芭蕉

 まだ作句の途中、プロセス。枯芭蕉を京劇の俳優が腰に挿した旗と見たのは いい。「色褪せし」までいう必要はないのではないか。(そこで後から「 京劇の老優の旗枯芭蕉」としてみたが、どうだろう)

○ビル群によく対峙して寒紅梅

 あちこちに「ビル群」が出現している。一本の寒紅梅が、汐留の高層ビル群 に対峙しているというのは面白い。添削して「ビル群に寒紅梅の対峙せる」。

 私が選句したのは、次の五句だった。

   春を待つ草木虫魚雨まとひ          英

   降りこめて枯芝ばかり明るけれ        英

   小正月雨にしづもる築地河岸         知水

   橋十二くぐりて到る冬灯(ふゆともし)      知水

   砂利を踏む音柔らかく冬の雨    英雄子(ひろし)

 上記以外の英主宰の句。

   船窓に駒形堂や寒の雨

   降りけぶるほどや離宮に寒の雨

   天変や寒の驟雨もそのひとつ