普通のものに美を見つける ― 2006/02/17 06:31
尾久彰三さんの「極私的骨董入門」の第2回は「どうしたら美がわかるか― 柳宗悦(むねよし)の世界―」。 柳宗悦は「知識的に分ることと別の道を選ばな ければ美に迫ることはできない」つまり「美は分ろうと思うな」と言っている。 美しさは「理解する」より「感じる」こと。 感受性をやわらかく、広く、深 くしてやれば、見えてくる。 普通のものの中に、面白いものが沢山ある。 千 利休は、普通のものをうまく取り合わせている。 「何ともないもの」から「何 ともあるもの」を選び取る力。 柳宗悦も、そう。 世界でそれに気がついた 人は二人(目利き)。
柳宗悦(1889-1961)は、無名の人々の残した日用品のおおらかな美に目ざめ 「民芸」運動を提唱した。 その基準、(1)人々が実際に使っているものである こと。 (2)作者は名もない職人であること。 (3)その地方の風土を感じさせ るものであること。
柳宗悦の言葉「今見ヨ イツ見ルモ」 いつも今初めて見るつもりで頭の中 を空っぽにしてみなさい。 そうすると物の方から何か語りかけてくる。 自 分を無にして。
尾久さんの骨董の心得、その二「美は無邪気」。
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