「鳰(かいつぶり)」と「枯芝」の句会 ― 2013/12/17 06:35
12日は、「夏潮」渋谷句会だった。 兼題は「鳰(かいつぶり)」と「枯芝」、 私はつぎの七句を出した。
寺家(ジケ)といふ地名の池にかいつぶり
里山に人寄せてゐるかいつぶり
明後日の方に顔出すかいつぶり
かいつぶり四粒五粒と算へをり
枯芝の双(ナラビ)ヶ岡に日の当り
温くさうな枯芝につい腰下ろす
枯芝にころがるころがる保育の子
私が選句したのは、つぎの七句。
午後からの縮緬波にかいつぶり 英
へら釣りも疾うに帰りて鳰の水 英
鳰の鈴すこしく不平申し立て 英
浮び来て鳰(ニオドリ)のぷとふくらみぬ 和子
枯芝の起伏に日差洽(アマネ)しや 和子
枯芝にへたり込む児も駆ける児も 梓渕
枯芝に影長くひく鬼ごつこ さえ
私の結果。 <寺家といふ地名の池にかいつぶり>を英主宰が、<明後日の 方に顔出すかいつぶり>を梓渕さん・さえさん・ひろしさん、<かいつぶり四 粒五粒と算へをり>をひろしさん、<温くさうな枯芝につい腰下ろす>を主宰 と裕子さん、<枯芝にころがるころがる保育の子>を主宰と松子さんが採って くれた。 主宰選3句、互選6票、計9票と、まずまず上等の結果となった。 主宰の選評。 <寺家といふ地名の池にかいつぶり>…横浜にもある寺家は各 地にある寺の領地の地名、鎌倉には寺分(てらぶん)がある。そこに池がある、 昔からの歴史や、カントリーな感じが伝わる。 <温くさうな枯芝につい腰下 ろす>…お疲れのご様子。晴れっぱなしになる東京の冬、それを想わせるのが 取り柄。 <枯芝にころがるころがる保育の子>…作者の気持が張っていたの だろう、「ころがるころがる」は、字余りをリフレインがプラスに置き換えた。 競い合う子供達の一生懸命な様子。気持のよい句。
私の選句では、主宰の句を3句、幹事役をおんぶしている和子さんを2句、 選んでいた。 3句も選句してくれた主宰や和子さんに、年末らしいよいお返 しが出来たというところか。 渋谷句会、人数が減っているような感じがして いたが、集計したら前年比微増という結果が出て、ご参加の皆様に感謝の報告 が出来た。
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