靴のベロの落ち込みを防ぐ法2013/06/17 06:48

 どこのテレビ局の情報番組だったか、失礼にも一見これでやっていけるのか というお店を訪ねて、その実態を探るコーナーで見た。 前を通ることがある ので、場所は知っていた。 自由が丘駅に近いサンダル屋さんだ。 今どき、 サンダルやスリッパ、突っ掛け草履や雪駄だけで、商売になるのかと聞かれて、 しゃべりが面白い親爺さんが、見せた修理の技があった。

 スニーカーのベロ(タン、舌革…甲部分の中央にあって、紐を締めた時に足 に食い込むのを防いだり、土砂が靴の内部に侵入するのを防止する働きがある) は、履く際に靴の中に落ち込みがちだ。 なかには紐を通す部分をつけて、そ れを防ぐようにしてあるものもあるが、万全ではない。 そこで、ベロを小さ な金具でスニーカーに固定するのが、この店の隠れた売りなのだ。 加工賃は 500円。 金具の呼び名は聞かなかった、鋲とでもいうのだろうか。

 少し前から履いているハッシュパピーの散歩靴、必ずベロが落ち込む欠点が あって、履く時はベロを押えながら、靴べらを使う必要があった。 はなはだ 面倒くさいのだ。 少し履き込めば、解決するものもあるが、一向に改善しな い。 それで、くだんの店に持って行くことにしたのだ。 結果は、まことに 良好で、難なく履けるようになった。

 みずの履物店、昭和22年創業という。 サンダルの高級品(玄関に置ける) とそうでない物の違いは、底が貼ってあって滑らないものと、一体成型(庭や 物干しで雨曝しにしても剥がれない利点はある)の差だとか、へップサンダル のヘップは、オードリー・ヘップバーンから来ているとか、カリプソというサ ンダル等、いろいろな解説を聞く。 自由が丘・巨人軍を優勝させる会のダル マがあったので、尋ねると、ファイルを出してきて熊野神社に優勝祈願した際 の写真などを見せ、宴会の話にまで及んで、また一くさりあった。 「親の時 じゃない、子(こ)の時でしょ」などと、言う。

 ベロが入り込んで、履きづらい靴があったら、イライラせずに、自由が丘へ どうぞ。 「親の時じゃない、子(こ)の時でしょ」