ドラマ「広島」を見て ― 2005/09/02 08:33
ごく普通の夢や希望を持った若い人達、何の罪もない市井の庶民達の日常生 活が、「広島・昭和20年8月6日」午前8時15分、一瞬の閃光によって暗転 する。 ごく普通の生活、ささやかな幸福を、戦争や原爆の悲劇を対比するこ とが、ドラマの主眼だったのだろうが、その明快な訴えが、いろいろなエピソ ードを盛り込みすぎたために、少し散漫になったように感じた。
ドラマは、なぜ、この日、広島だったのかも説明する。 アメリカは、戦争 が終ったあとで一番大きな影響力を持つために、ソ連が参戦してその力添えに よってではなく、日本を降伏に追い込みたかった。 7月16日に出来たばかり の原子爆弾の威力を実際に試してみたかった。 広島は軍都なのに、その前し ばらく空襲を受けておらず、市民は不思議がっていたが、それも後日原爆の効 果を確認するためだった。 広島に捕虜収容所がなくて、英米人がいなかった こともあった、という。 投下当日、目標は小倉、広島、長崎のいずれかに絞 られており、天候の都合で、広島が選ばれた。
三女と友達が逃げ出して疾走、市電に乗ったり、中国人街(が広島にあったの を知らなかった)に逃げ込んだりするのだが、そのシーンは中国でロケーション をしたらしい。 冒頭のいったん広島に集められ、戦地へ送られる兵隊たちが 市街地を行進し、学校から帰宅する末っ子が市電に轢かれそうになるシーンも、 中国ロケのようだ。 エキストラが、日本人離れしていた。 中国へ行くと、 古い日本に帰ったような気がするとは聞くのだけれど…。 中国人のエキスト ラは、どういう思いで、日本の軍人になったり、日の丸を振ったりしたのだろ うか。 ただアルバイト代のためか。 「ヒロシマ=反戦」というテーマを説 明されて、撮影に参加したのだろうか。
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