「日本が生き残るには「自耕自食への下山」しかない」 ― 2024/07/14 07:53
友人に武蔵高等学校の卒業生がいて、彼の中学・高校時代の物理の先生で、後に校長になった恩師が96歳になって出版した本というのを送ってくれた。 小林奎二さんの『百代随想 自耕自食への下山 日本が生きるために』(百代随想刊行委員会)である。 小林奎二さんが永年「随想」を書き溜めていることを知った教え子たちが刊行委員会をつくり、各分野の専門家が協力し「オール武蔵」で出版の運びになったという。
『自耕自食への下山 日本が生きるために』の題名に、小林奎二さんの主張は明確に表れている。 江戸時代の日本は鎖国を続け、まがりなりにも260年にわたって、平和に、全て自給自足で過ごしてきた。 今、世界の人口は増え続けているが、資源には限りがあり、近い将来、そのバランスは危うくなる。 日本は温暖な気候に恵まれているが、地下資源はほぼない。 外国からの資源に100%頼って、「ものづくりの国」と自賛しているだけで、作った物を売って、ほとんどの食料を輸入に頼っている。
開発途上国の国々が発展し、自国の資源で「ものづくり」を始めたら、日本はどうやって生きていけばよいのだろう。 最後の手段は、何とかして他所の国に頼らないで、国内だけで自立するしかない。 観光立国にでもして外貨を稼ぎ、どうしても必要なものは、外国のお慈悲に頼って輸入するにしても、少なくとも食料に関しては、できる限りの自給自足の生活が重要課題である。 外国に迷惑を掛けないで日本が生き残る解決策は、これしかない。 世界に先駆けて、日本を自給自立の幸福の国にしよう、と小林奎二さんは説くのだ。
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