「准教授」という違和感2007/06/15 07:09

 最近よく目にするようになったのが、「准教授」という言葉だ。 よく分から ないが、どうも「助教授」のことを、そう呼ぶらしい。

 「柳家小三治独演会」の前に、「高橋誠一郎歿後25年記念講演会」に行った ら、4人の講演者の1人が「准教授」だった。 「高橋先生と浮世絵コレクシ ョン」を話した内藤正人文学部「准教授」。 慶應義塾も「准教授」にしたらし い。 経済学部長が司会をし、塾長が挨拶し、連合三田会会長と名誉教授と前 塾長の間にはさまって講演した「准教授」は、かなり緊張して「諸先輩の前で 若輩が」、でも「文学部で日本美術を教えている者として」と話し出し、しっか り内容のある話をしたのだった。

 いったい何時から「准教授」になったのか。 『三田評論』のバックナンバ ーを見たら、2007年4月号の「塾内ニュース」の「教職員人事」の始めに「二 〇〇七年四月一日より、従来の「教授、助教授、専任講師、助手」より、「教授、 准教授、専任講師、助教、助手」という職位にかわった」と、あった。 従来 の「助教授、助手」と、改定後の「准教授、助教」に傍線が引いてある。 「准 教授」も変だが、増やしたらしい「助教」というのも変だ。 丸の内なる文部 科学省から通達でも出たのか、ほかの大学がやるから慶應もやるというのか。  「職位にかわった」という主語のない言い方とともに、独立自尊の建前に反す るような気がした。