「チェーホフの銃」、核兵器はいつか火を噴く2020/10/04 07:15

 『現場へ!ゴルバチョフはいま』という連続コラムの最終(5)は(2020年4月3日朝日新聞夕刊)、「核兵器はいつか火を噴く」だった(副島英樹編集委員)。 ゴルバチョフは、トランプ米大統領を強い言葉で非難した。 「使える核」を掲げるトランプは、「核兵器なき世界」を唱えた前任のオバマ大統領の軍事ドクトリンを百八十度転換させた。 ゴルバチョフはオバマとは2回会い、2009年にオバマがノーベル平和賞を受賞した際には、<あなたは世界の雰囲気を根本的に変えた。私とあなたの世界観は近い>とのメッセージを送っている。

 ゴルバチョフはモスクワの執務室で、核への考え方を様々な形で表現した。 核抑止力論者のサッチャー英首相と激論し、「あなたは火薬の樽、すなわち核の上に座って有頂天になっている」と指摘したと明かした。 ロシアの劇作家チェーホフも引き合いに出した。 第1幕の壁にかけられた銃は、その後には必ず発砲されるべきだという創作上のルール「チェーホフの銃」に触れて、核兵器が存在すればいつか火を噴くことになると、その危険性を説いた。

 世界は今後、何を優先すべきか問うと、ゴルバチョフは、大量破壊兵器の根絶と、国際社会の信頼の回復を挙げた。

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