「音声読み上げ」で「コビト・ヒマイ・ニッキ」を聞く2021/01/10 07:42

 去年の秋、同期で工学部管理工学科卒業の読者が、私のブログを、最近は「音声読み上げ」で読んでいると、メールをくれた。 音声入力というのがあって、やっている人の話も聞いてはいたが、それは作家でもないのに、何か分不相応な恥ずかしい感じがして、やっていなかった。 「音声読み上げ」なら、面白いかもしれない。 「音声読み上げ」で検索すると、簡単な設定でできることがわかった。 毎日これを書いているWORDにも、「音声読み上げ」の機能があった。

 さっそく、「小人閑居日記」を聞いてみる。 ちょっと変な中国人風のアクセントだが、97、8%ぐらいは正確に読んでくれる。 若干だが、可笑しいのがある。 「小人閑居日記」は、「コビト・ヒマイ・ニッキ」。 「小谷君」は「コタニ・キミ」、「行動力」は「コウドウ・チカラ」、「久びさ」は「キュウ・ビサ」、「風の日」は「フウ・ノ・ヒ」、「(平成7)年」は「ヘイセイ・ナナ・トシ」だった。 最近のでは、「長塚節」は「ナガツカ・ブシ」、「高橋三千綱」は「タカハシ・サンゼン・ツナ」、「楽しげな」は「ラク・シゲナ」、「静脈瘤」は「ジョウミャク・コブ」と読んだ。 音読か訓読かの判別が、難しいようだ。

 敵は「文節」で読むらしい。 『広辞苑』によると、「文節」というのは、橋本進吉の用語で、文を読む際、自然な発音によって区切られる最小の単位で、たとえば「けさ」「あさがおが」「にわに」「さきました」は4文節から成る、のだそうだ。 試みに、「今朝、朝顔が庭に咲きました。」を、「音声読み上げ」に読んでもらったら、「けさ」「あさがおが」「にわに」「さきました」と、正確に読んだ。