「昼顔」と「夜釣」の句会2021/06/21 06:57

6月の渋谷句会も、通信句会となった。 兼題は、「昼顔」と「夜釣」、私は次の七句を出した。
  昼顔の路地を毎日通り抜け
  昼顔や海へと下る崖の道
  昼顔や起き抜け顔の女出て
  夜釣舟鱸の便りちりちりと
  闇黒に波音ばかり夜釣の灯
  ぬつと出し人に夜釣の釣果聞く
  宿女将夜釣の舟に声をかけ

 私が選句したのは、次の七句。

  昼顔や浜へサンダルつつかけて    美保
  昼顔に沿うて線路の続きたる      三枝子
  昼顔の喇叭の中へ虫二匹        孝治
  ちぬ釣つて来ると言ひ置き夜釣へと  和子
  鯔はねる音ばかりきく夜釣かな     盛夫
  のっそりと来て夜釣人場を占むる    さえ
  夜釣かな月の水面へ糸を垂れ      礼子

 私の結果。 <昼顔の路地を毎日通り抜け>を英主宰、<昼顔や海へと下る崖の道>を英主宰、耕一さん、淳子さん、三枝子さん、<昼顔や起き抜け顔の女出て>を賢さん、耕一さん、真智子さん、<ぬつと出し人に夜釣の釣果聞く>を和子さん、淳子さんが採ってくれた。 英主宰選が二句、互選が八票、計十票と、まずまずだった。

主宰の句評を聴けないのが、なんとも寂しい。 主宰には、なんか当たり前の句を採っていただいたような気がする。 恰好をつけてはいけないのだ。
 私が選句した句で、主宰選にもあったのは、<昼顔の喇叭の中へ虫二匹 孝治>だけだった。

 ひさしぶりに「ふらんす堂」のホームページを覗いたら、深見けん二先生の白寿をお祝いする会に、本井英先生が出席なさっている写真があった。 珍しくネクタイ姿、もちろんマスクをなさっていたが…。