医者が増えたのに、病気が増える2009/03/12 07:13

 東西融合の医療<等々力短信 第996号 2009.2.25.>を読んで、製薬会社 の重役も務めた友人が、面白い講演の記録を送ってくれた。 「薬のいらない 健康法」、医学博士でイシハラクリニック院長の石原結實先生が昨年12月に話 している。

 まず「医者は増える、病気は増える、死者は増える」。 みんなが心配な癌だ が、33年前は癌で死ぬ人が13万6千人で、医師の数もなぜか13万位だった。  今、医師は28万人いる。 この30年で癌に関する研究治療法が格段に進んだ のに、去年(2007年)癌で死んだ人の数は約33万人。 とてもおかしな現象 だ。 2番目は心筋梗塞で、約17万人死んでいるが、これは戦前はほとんど なかった。 3番目は脳卒中の約13万人、昭和33年から56年までは1位だ った。 その内では脳出血が減って来て、脳梗塞が増え、今はほとんどが脳梗 塞だ。 4番目が、肺炎気管支炎の10万8千人。 医者の数が30年前の2倍 半の28万人に増えているのに、まだ足りないと大騒ぎし、去年は医療費を33 兆4千億円使っている。 それで病気は増え、死者も増える、何をやっている のかわからない、どこがおかしいのか、と石原結實先生は言う。

 それで「病気の主な原因」は、食生活の間違いにある。 昭和30年以前と 今とを比べると、肉の摂取量が約15倍になっている。 卵が約12倍、牛乳・ 乳製品が約25倍。 その間、米の摂取量が半分になっている。 じゃがいも が0.4倍、さつまいもが0.07倍、13分の1だ。 肉・卵・牛乳・バターなど が多過ぎる。 それが病気の大きな原因になっている。 癌も昔は胃癌、子宮 頚癌が多かったが、今は肺癌、大腸癌、乳癌、卵巣癌、子宮体癌、すい臓癌、 白血病が増えてきている。 癌が欧米化しているのだ。 糖尿病は、昭和20 年代には数百人しか日本にいなかったのに、今は1870万人いる。 昭和30年 と比べても約33倍に増えている。 高脂血症が3200万人、高血圧患者が50 年間で3000万人から7000万人に増えて、日本は病気の国になった。