ボーーッとしている時、アイデアを思いつく?2023/12/30 07:03

 いつだったか、「チコちゃんに叱られる!」で、「ボーーッとしている時、アイデアを思いつくのは、なぜか?」というのをやっていた。 机に座って、アイデアをひねり出そうなどと踏ん張っている時には出てこないで、外を歩いている時などに、ふとアイデアが浮かんで来るというのである。 当方、もっぱら「ボーーッとしている時」が多いので、これは有難いと思った。

 「デフォルトモード・ネットワーク」というのがあるそうだ。 例えば、車でエンジンはかかっているが、走っていない状態。 記憶の整理は、脳の前頭前野という場所で行っている。 記憶の保管場所は大脳皮質にあり、そこから前頭前野に記憶を取り出すことになる。 緑の中にいたり、手足を使ったりしている(デフォルトモード)と、勝手に記憶を取り出すので、あらゆる記憶が結びつく(ネットワーク)のだという。 それが机上では、平凡なアイデアしか生まれない。

 前頭前野は、ワーキングメモリー、反応抑制、行動の切り替え、プランニング、推論などの認知・実行機能を担っている。 老化に伴って最も早く機能低下が起きる部位の一つでもあるという。

 落語を聴いていて、実はメモを取っている。 A4を三度折った小さな紙に、鉛筆で。 先日は、隣に座った女性が気付いて、驚かれた。 全部を書くわけにいかないので、ポイントになる言葉やセリフを、点メモにする。 都々逸など、続けて三つとか、面白いのをやられると、ワーキングメモリーが限られているので、最初の一つは書けても、次のは忘れることがある。 出だしの文句だけでも、書いておけば、後で調べられるのだが…。 限られているというワーキングメモリーが、老化でさらに小さくなっているかもしれないと思う、今日この頃である。

 たまたま、櫻井芳雄さんの『まちがえる脳』(岩波新書)という毎日出版文化賞受賞の本の広告を見たら、「人はまちがえる。それは脳がいいかげんなせい。しかし、だからこそ新たなアイデアを創造し、高次機能を実現し、損傷から回復する。脳の実態と特性を、最新の研究成果をふまえて解説。俗説も正面から撃破。心とは何か、AIとは本質的に異なる真の姿に迫る。」とあった。

 「ボーーッとしている」のは、幼時の昭和20年5月24日未明の空襲で助かった時以来のことだから、80年になる。 せいぜい「ボーーッとして」、面白いアイデアを少しでも思いつければと思っている。

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