藝大美術館「パリへ 洋画家たち百年の夢」展2007/05/27 07:00

 「パリへ 洋画家たち百年の夢」という展覧会を、東京藝術大学大学美術館 で見てきた。(6月10日まで、このあと、新潟県立近代美術館やMOA美術館 に巡回する) 東京藝術大学創立120周年企画、前身の東京美術学校の時代か ら現代までの、卒業生と教員による名作約100点を通して、日本固有の「洋画」 というジャンルの歩みを振り返り、その将来をみつめようとする試みだ。 さ すがに良い絵が揃っていて、大満足の展覧会だった。 黒田清輝、和田英作、 浅井忠、藤島武二、安井曾太郎、梅原龍三郎、佐伯祐三、小出楢重、藤田嗣治、 小磯良平、林武。 こういう人たちの絵を見ていると、なぜかほっとするのだ。  前田寛治という知らない名前の人の絵が面白かった。 大正の終りから昭和の 初めの作品で、かわいらしい目をしている。

 岡本太郎から後、とくに「戦後の留学生と現在パリで活躍する人びと」のコ ーナーになると、違和感がある。 不安感にかられる。 気持悪い感じになる のは、どうしてなのだろう。 作品が時代を反映するのだろうから、私が育ち、 ずっと暮してきた時代は、そういう時代だったということになる。