選挙開票時間のスピードアップ2007/07/29 07:45

 27日の朝日新聞朝刊の「私の視点」に、北川正恭さんの「参院選開票 コン マ1秒の節約を」が載っていた。 肩書きは、早稲田大教授(マニフェスト研 究所所長)となっている。 26日に書いた「マニフェストという気づきの道具」 が、北川さん自身の言葉でわかりやすく書かれているので、引用しておく。  「マニフェストは政党(候補者)が理念を示し、いつまでに、どこまで、ど こから予算を持ってきて、どう達成するかの手順も示し、選挙後に政権につい た時、実践できたかどうかの検証可能な公約をさす。検証できる点で、選挙公 約は破られて当たり前という従来の思い込みを打破する「気づきの道具」でも ある。」

 メルパルクホールでも聴いてきたが、北川さんたち早稲田大学マニフェスト 研究所では、このマニフェスト理論を現実の政治、行政の場で実践する「マニ フェスト型行政経営」のモデルケースとして、昨年から選挙の開票時間短縮の 普及活動に取り組んでいる。 開票が深夜に及ぶのは仕方ないという思い込み (ドミナント・ロジック)を打破しようとしている。 研修会やリハーサルを 繰り返し、数値目標を示すことで具体的な創意工夫が生まれ、リハーサルによ って現場で多くの気づきが生まれた。 疑問票の処理方法をマニュアル化し、 立会人に事前説明を徹底し、作業台のテーブルクロスを白から黒にかえて見や すくし、スリッパを運動靴に替える(テレビのニュースで見たのは、苺パック の透明容器が活躍していた)。 取り組んでみると、開票時間は半分、3分の1 に縮める例も出てきた。 昨年の各県知事選で、長野県小諸市が34分、福島 県相馬市が25分で開票を確定した。 こうした成功例が引き金となって、4月 の統一地方選で約800の市区町村が、一つ一つの作業で「コンマ1秒の節約」 に取り組んだそうだ。 きょう、参院選。