「寒造里(かんずり)」と「青ヶ島焼酎」2022/05/30 07:06

 ≪山≫の発酵。  「発酵大国にっぽん」、つづいて小倉ヒラクさんが行ったのが、新潟県妙高山が見える妙高市(旧新井市)。 「寒造里(かんずり)」、塩漬けの赤トウガラシをすりつぶし、大寒の頃、4日間雪の上にさらし(雪が降ると、掘り出すのが大仕事)、あくを抜き、ユズや麹と混ぜて発酵させ、3年以上寝かして熟成させた調味料。 トウガラシの辛味はマイルドに、塩味は抜けてまろやかになり、酸味を感じる。 味噌ばやという店で、皆発酵食品の、沢庵、野沢菜の漬物にかんずりをのせ、濁酒(どぶろく)を呑む。 野菜の寄せ鍋、かんずりを煮汁に溶かし込んで食べる。

 ≪島≫の発酵。  東京都青ヶ島、二重カルデラの島、船かヘリコプターでしか行けない。 600年前から人が住み、人口は170人。 「青ヶ島焼酎」、青酎(あおちゅう)、ラベルは共通で、8人の杜氏の名が入っている。 奥山直子杜氏と、ラベルに母の名を付けている息子。 農業と酪農も兼業、牛にサツマイモの蔓や葉をやる。 シダの仲間、オオタニワタリの葉の裏に、天然の麹菌がある。 蒸した麦の上に、オオタニワタリの葉をかぶせると、黒カビが働く、水、サツマイモを投入。 島に一軒だけの娯楽施設、居酒屋で青酎を呑む。 これも発酵食品、オナガダイの塩辛を肴に呑む。