「また会う日まで」その後のあらすじ2021/06/03 06:58

 池澤夏樹さんの朝日新聞連載小説「また会う日まで」だが、この日記で昨年12月1日から9日まで、主人公秋吉利雄の妹・トヨが熱心な信徒でありながら未婚のまま懐妊するという事態が起こり、いとこの福永末次郎がトヨとおなかの子を引き受けて結婚し、おなかの子武彦が誕生するまでを書いた。 1月27日から31日までは、池澤夏樹・池澤春菜著『ぜんぶ本の話』を読んで、池澤夏樹さんは福永武彦と詩人の原條あき子の間に生まれたが、両親が離婚、後に母が再婚した相手の苗字が池澤だったことを書いた。

 秋吉利雄は幼馴染のチヨと結婚し、海軍から派遣され東大で天文学を学ぶ充実した日々を送っていた。 福永末次郎は、武彦が生まれたあと、東大を卒業して三井銀行に入る。 妻のトヨは、次男文彦を産むが、産褥熱で亡くなり、末次郎は信仰を失う。 末次郎は、長男武彦を手元に残し、1歳3か月の文彦を、卒業して水路部に入った秋吉利雄とチヨ夫妻の養子に出す。 文彦を養子にした3年後、チヨは長女洋子を産む。 1931(昭和6)年末洋子が顎下淋巴腺炎で入院、チヨは看病しつつ第2子恒雄を出産。 だが、洋子の病がうつり他界してしまう。 赤子の恒雄も四日後、その後を追った。

 秋吉利雄は亡き妻を思いながら、文彦と洋子の面倒を九州から上京したチヨの父母に見てもらって、水路部の仕事に打ち込む。 1934(昭和9)年2月14日、太平洋に浮かぶ日本統治下のローソップ島で皆既日食が観測でき、秋吉利雄は国内外の研究者を集めた観測隊の調整役を務めたが、当日は好天に恵まれ大きな成果を得た。 交流を深めた島民たちによる讃美歌「また会う日まで」の合唱に送られて帰国の途につき、軍艦「春日」で横須賀へ、48日間の観測行を終えたのだった。

 そこで起こったのが5月31日に書いた、益田ヨ子(よね)との再婚の話だったのである。

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