「好奇心」は人生最大の楽しみ2014/06/17 06:32

 86歳、美海・繁野美和さんが興味を持って、読まれる本がまた、驚異的であ る。 私などは、けして手を出さない上に、その存在すら知らない本ばかりだ。  村山章著『四次元時空の哲学 相対的同時性の世界観』、ドナル・オシア著『ポ アンカレ予想を解いた数学者』(日経BP社)、吉本隆明『老いの幸福論』、さら には、かかりつけの医院の待合室にある雑誌『ニュートン』2009年5月号の特 集「『時間』とは何か」はいつも読みきれず、発行元に電話したら在庫がなく、 先生に申し出て貸してもらい、新しいプリンターでコピーした、という。

 「この世に生を受けたことは奇跡だ。宇宙の誕生から地球上の生命の出現、 進化、人類の歴史、思想、科学などなど、私の知らないことがいっぱいある。 折角生まれてきたのだから、少しでも知りたいじゃないですか。知ってそれが 何に役立つわけじゃないけれど、私にとって「好奇心」は人生最大の楽しみだ。」 と、書いておられる。

 「選べるギフト」のカタログで、体脂肪率、内臓脂肪レベル、筋肉率、基礎 代謝なども計れる「体重計」を頼んだ。 さっそく、地域や時刻や個人データ を設定していく。 年齢設定のところで、問題が発生した。 80歳以上は、設 定できない! うーん、ここでもか。 80歳すぎれば、90歳も変りはないよ、 ってことなんだろうけれど、80歳過ぎて体脂肪率なんて気にするほうが、おか しいよってことなの?

 「老いる」素晴らしさはあるか? と、新聞で悩み相談した16歳の女子高 生には、こう答える。 「歳をとっても楽しみはそれなりにあるよ。いろいろ 経験できて良かった。宇宙の成り立ちや科学の進歩を垣間見、パソコンの面白 さ、アートの素晴らしさを、生きてきたから知ることができた。多くの人との 絆も生きてきたから。」

 そして、いつも「生かしてもらっている間は楽しもう」と思うのだ。

 私が毎日「小人閑居日記」を書いていられるもとにも、「好奇心」と「何でも 面白がる精神」があるのではないかと考えている。 美海さんの前向きの生き 方に学んで、後を付いて行き、せいぜい長生きしたいものだと思う。 『86歳 ブロガーの毎日がハッピー毎日が宝物』は、知らず識らず、元気が湧き出して くる本である。