全国高校野球選手権大会と戦争2023/09/07 07:01

全国高校野球選手権大会、慶應義塾高校が107年ぶりの優勝、107年ぶりの優勝と報道された。 前回優勝は、1916(大正5)年の第2回大会という。 今回第105回大会なのに、107年ぶりの優勝というのは、計算が合わないではないか、ちょっと変だと思った。 大会は2023-1915+1=109回のはずだからだ。 調べると、計算が合わないのは、戦争で1942(昭和17)年~1945(昭和20)年の4回分がなかったためだった。

なお、1918(大正7)年の第4回大会は代表決定後に米騒動で、1941(昭和16)年の第27回は戦局深刻化のため文部省次官通達により地方大会半ばで、2020(令和)年の第102回大会はコロナ感染症流行のため、それぞれ中止になっているが、大会の数にはカウントされている。

 1915(大正4)年の第1回大会は全国中等学校優勝野球大会として、大阪の豊中球場で開催され、前回慶應普通部が優勝した第2回大会も豊中球場だった。 第3回大会(1917(大正6)年)から第9回大会(1923(大正12)年)までは西宮市の鳴尾球場(鳴尾競馬場敷地内)で開催され、第10回大会(1924(大正13)年)から阪神甲子園球場での開催となった。 戦後復活した第28回大会(1946(昭和21)年)は、阪神甲子園球場がGHQ(進駐軍)に接収されていたため、阪急西宮球場で行われた。

 1948(昭和23)年、学制改革に伴い、全国中等学校優勝野球大会から現在の全国高校野球選手権大会になった。