わが選句と「柊の花」2009/11/27 06:58

 「柊の花」と「小春」の句会で、私が選句したのはつぎの七句。

  柊の花かな母に棲む女         英

  柊の花をこぼして雨止みぬ       松子

鬼門から花柊の香ばしく        正枝

噴水の伸びては縮む小春かな      秋

目が合つて嬰のあくびする小春かな   秋

行先はバスに任せて小春旅       けん詩

病室の窓の景色の小春かな       やすし

 「柊の花」の方が難しかったのか、全体に「小春」の句が多かった。 ほか に主宰の句と主宰選の「柊の花」には、つぎのような句があった。

  柊の花や喪服を借りに来て       英

柊の花のこぼるる雨上り        なな

柊の花も香りもつつましく       さえ

生垣に花柊がちらと白         和子

 けん詩さんの季題研究によると、街路樹として植えられているのは、銀木犀 と交雑した柊木犀だそうだ。 柊南天は南天の仲間であり、クリスマスに飾ら れる柊黐(もち)はモチノキ科だが、ともに葉に棘があるため「柊」の字が使 われているという。