昔書いた「金子みすゞの詩を描く」2017/03/27 06:32

 金子みすゞのことを書こうと思って、前に書いたものを探したら、まだブロ
グにする前に、こんなことを書いていた。 それを、まず引いておく。 「こ
んどの戦争」というのは、イラクで大量破壊兵器が製造されているとの理由で、
2003年3月20日、アメリカ軍によるイラクの首都バグダードへの空爆で始ま
った米英を中心とする連合国軍によるイラク戦争である。

金子みすゞの詩を描く<小人閑居日記 2003.4.12.>

 生誕100年という金子みすゞの詩に、よしだみどりさん(幼児向けのテレ
ビ番組「ロンパー・ルーム」で3代目のみどり先生だったそうな)という人が
絵をつけたのを赤坂の画廊でやっていて、家内が見たいというので出かけた。

 金子みすゞについては、昨年の春だったか松たか子がやったテレビドラマを
見て、知ったぐらいの知識しかない。 渡部篤郎といったか、外国損保のコマ
ーシャルで、感じのよくない男だと思っていたのが、どうしようもない夫役で、
余計嫌いになったのは、お気の毒だった。

 よしだみどりさんの絵は、みすゞの詩によく合って、優しく、温かく、懐か
しい。 家内は、おばあさんの後ろ姿がとてもいいと言った。

 金子みすゞの詩はといえば、有名なのに「大漁」というのがある。

朝焼小焼だ
大漁だ
大羽鰮(いわし)の
大漁だ。

浜は祭りの
ようだけど
海のなかでは
何万の
鰮のとむらい
するだろう。

 それは、たとえば、こんどの戦争をイラク人の側の視点から見たらどうな
るだろうというようなことを教えてくれる。