「無用の努力」のススメに共鳴する2017/03/22 06:44

 『クラウド時代の思考術 Googleが教えてくれないただひとつのこと』の書 評で、いささか不安と疑問が出て来たけれど、2月9日「一人ひとりの「知的 自己満足」が力に」に堺屋太一さんのインタビューを紹介して我田引水したよ うに、私は毎日ブログという「好きなこと」をやって、「知的な営み」(?)に 「自己満足を得」ている。 私が「等々力短信」の前身「広尾短信」をハガキ 通信として始めたのは33歳の1975(昭和50)年2月25日だったから、42年 になる。 皆が手紙を書かなくなった世の中に、ハガキでどれだけコミュニケ ーションができるか実験のつもり。 日頃、ものを考える訓練の必要を感じる、 書くことがその有力な手段で、読書見聞の記録も書き留めておけば、歩留まり のよいことはわかっている。 吸う息があれば吐く息も大切、物書きでないた だの人も、情報を受け取るだけでなく、発信することを、やってみようという のだった。 いまやSNSで、誰もが情報発信するようになったけれど…。  ズーーッと同じことを続けて、与太郎のようにボーーッと暮して来て75年、 決して一生懸命走ったりして来なかったから、スタミナは残っているだろう。

 「無用の努力」のススメ 八十路の哲学に注目! という合田周平電気通信 大学名誉教授の本、『晩節の励み』(三五館)の広告が、こうした私の「人生論 之概略」と響き合うところがあった。

 「我々じいさん、ばあさんは、日々、病気や死のことばかり考えて生きてい ると思っていたら、とんでもないことだ。/高齢者とは、長い「経験」を積ん できた知恵者の集団である。/貧富貴賤などにとらわれない、「利他の心」で生 きる人生哲学を理想としているのだ――85歳・著者」

 60年代に米国からロボット研究、いまのAIを日本に導いたシステム工学の 先駆者が書き下ろした。21世紀の中高年向け、「青春」虎の巻エッセイ!

「世にいう不運などということは、もともと人生には存在しないのである。」

「「治らない病」は一生に一度しか罹らない。」

「明日死を迎えるとしても、今日の只今から幸福になっても遅くはない。」