志の吉の「一目上り」 ― 2009/12/27 06:53
クリスマス・イブの夜は、第498回の落語研究会だった。 初めに出た志の 吉、世間はイブだが、ここはクリスマスのクの字もない、と。 いつもより空 席が目立った。
「一目上り」 立川 志の吉
「安兵衛狐」 桃月庵 白酒
「言訳座頭」 柳家 権太楼
仲入
「茶金」 三遊亭 歌武蔵
「芝浜」 五街道 雲助
<小人閑居日記>の落語データベースも充実してきて、志の吉は2003.10. 「桃太郎」(これは聴かなかった)、2004.11.「寿限無」、2006.3.「子ほめ」、 2007.10.「看板のピン」、2008.11.「十徳」と、よく出してもらっていることが わかる。 志の輔の弟子、二ッ目を五年やっているそうだ。 鳩山邦夫さんは 「友達の友達はアルカイダ」と言ったが、自分は「師匠の師匠は談志」だと。 日頃、師匠に「流行に乗れ」と言われていて、9月末に新型インフルエンザに 罹った。 いつもの風邪はカコナールを飲んで、風呂に入って寝ると治るのに、 7度3分の熱があり、新聞の記事を見て思った「そうだ、医者行こう」。 タミ フルを飲みたかったのに、リレンザを処方されて残念。 4日で治り、熱の最 高は8度3分だった。
「一目上り」、八っつぁんが行くと隠居は「トゼンの折」だと言う。(音で分 からず、帰って辞書を引くと「徒然」が出た、わが日常であった) ヘコ(床) の間にぶら下がっている(掛けてある、と直される)「雪折れに笹」の絵、その 文句を「音羽屋!」と褒めると、「けっこうな賛」と言え、と教わる。 大家の ところで賛といえば詩、医者のところで詩といえば悟、剣術の先生の機先を制 してロクといえば七福神の宝船。 「古池や」とあるのをハチといえば、これ は芭蕉の句。
志の吉、八っつぁんが行くと、相手が一言いうのが、いい。 たとえば剣術 の先生が「道場破りか」。 立川流だから二ッ目を五年、それだけじっくりと修 業しているだけのことはある、と実感させる高座だった。
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