秋、三遊亭兼好になる好二郎の「一分茶番」2008/07/24 07:01

 大暑の22日は午前中、パソコンがフリーズして往生した。 パソコンのう まく動かぬ大暑かな。 夕方から、いつもの居酒屋に集合して、第481回TBS 落語研究会。 さんまの刺身が美味かった。 一つ券が空いたので、学生時代 に三笑亭可恋で、今はチェロ弾きの友人に来てもらった。 暦どおりの暑い日 なのに、志の輔と権太楼目当てか、超満員だった。

 「一分茶番」    三遊亭 好二郎

 「池田の猪買い」  桂 吉弥

 「三方一両損」   立川 志の輔

  仲入

 「源太の産」    桂 藤兵衛

 「家見舞」     柳家 権太楼

好二郎、黒紋付、襦袢だけが茶で出たと思ったら、9月には真打昇進、吉田 兼好と同じ三遊亭兼好を名乗るという。 高い声で、前髪が額のところでV、 俳句会で会うごく若い後輩に似ている。 マクラで、物を拾うのも大げさな歌 舞伎、スースーッといい泥棒みたいに出てくるお能、馬鹿にされているような 狂言、それぞれの台詞回しをやってみせ、落語が一番いい、という。 フラン ス人と結婚した寺島しのぶの息子が、将来「弁天小僧」を演ると「タバコ・ボ ーン」、声がかかって「ウン、オトワヤーン」。

 「一分茶番」は初めて聴くが、「蛙茶番」に似て、その一部という感じ。 素 人芝居で泥棒の役をふられた伊勢屋の若旦那が仮病で出てこない。 飯炊きの 権助が、番頭に頼まれる。 国に帰れば、お役者様だ、「ちょうちんぶら」の「ふ つだんめ」をやったことがある、という。 「忠臣蔵」の、五、六、「七段目」。  ドンドロ坂の茂十を由良之助に、お軽をやった。 二階からケツをまくって、 飛び降りて、今年のお軽はオスだんべ、という大変なお軽。 代役で泥棒にな った権助、相手の役人役を本気で殴って鼻血を出させたり、捕まって縛られた 形だけなのを、やじられて、手をひらひらさせたりするものだから、本当にぐ るぐる巻きにされて、刀で小突かれ、「誰に頼まれた」と詰問される。 「一分 もらって、番頭さんに頼まれた」という落ち。

 好二郎も昇進前らしく、なかなかよい出来で、面白かった。