前田祐吉監督を語るシンポジウム ― 2022/07/02 06:53
そこで、前田祐吉野球殿堂入記念「今、Enjoy Baseballを語る」シンポジウム。 出席者は、清澤忠彦(元投手、住友金属元監督、高校野球元審判員)、上田誠(慶應高校野球部元監督)、堀井哲也(慶應義塾大学野球部監督)、前田大介(前田祐吉元監督次男)、上田まりえ(スポーツキャスター、元日本テレビアナウンサー)で、司会を古葉隆明(東京国際大学専任講師)と都倉武之(慶應義塾福澤研究センター准教授)が務めた。
前田祐吉監督の思い出。 清澤忠彦さんは前田監督1期目、歳もそれほど離れていない、試合当日まで知らせない投手の起用法には疑問があるようだった(清澤さんの早慶六連戦の思い出を、「慶應、法政の三浦投手に「ノーヒットワンラン」」<小人閑居日記 2021.4.18.>に書いた)。 前田監督は、高校野球が嫌い。
堀井哲也監督は、前田監督2期目、新年のミーティングで、2年~4年生80名ほど、レギュラーの1番から8番までポジションを発表、7番センター堀井、その8名だけ残れ、2か月間見て課題を与える、と。 厳しい人、背筋が伸びて、凍った。 前田イズムは、(1)全力でやれ、(2)相手のことを考えるチームプレー、(3)自分で工夫。 監督になって、知らず知らず、それを求めている。
上田誠さんは、前田監督には、慶應高校監督になるのやアメリカ野球留学などに大変お世話になったが、高校の試合でスクイズで10点目を取りコールド勝したのを叱られた、野球には初回からバントしないなど、アンリトンルールがあると。
古葉隆明さんは、古葉竹識広島カープ監督の息子さんだそうだが、前田監督は、技術指導はしない、自分で工夫して練習せよ、と。 父、竹識と同じ。
前田大介さん、家族としては「エンジョイ・ファミリー」ではなかった。 年取ってからの子で、勉強に厳しく、英語の原書を渡された、発明狂で晩年に二冊の本を出したが、一冊は発明の本で、遠赤外線の効果とか言っていた。 先月、母が亡くなったが、愛妻家だった。
都倉武之さんは、アメリカ的な野球、堀井哲也さんが大学3年の時、アメリカ遠征、手紙二通で学生30人連れてアメリカへ行った。 牧野直隆高野連会長に対し「弱いから行くんだ」の情熱で、沢山の支援を受けて、ロスの地へ、UCLAのアダムスヘッドコーチの指導を受け、その後の慶應野球の歴史を変えた。 慶應野球部は、現在も3年に一度アメリカ遠征している。
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