36,000kmの旅で、関口が感じたこと2007/11/27 07:07

 カシュガルで36,000kmの中国大鉄道旅行を終えた関口知宏が述懐したのは、 こんな話だった。 春も秋も出会いの洪水だったが、中国の人々は日本人と中 国人ということでなく、一個人同士の視線でつきあってくれた。 あたたかく て、素朴な、愛おしい人々がいた。 反日感情を持つ人もいるだろう、日本人 だから拒否されることがあるかもしれないという危惧は、消滅した。 先入観 がなくなった。 そういう意味で、春の旅は、ゼロへの旅だった。 全編を通 じ、露骨な反日感情に出合って、カットしたようなことは一つもない。

 秋の旅は関口知宏にとって、ハード・メッセージだったという。 鶏西の日 本語学校は、ガツンと来た。 日本が過去のイメージにこだわっている内に、 中国はもう先に進んでいた。 過去のイメージにこだわっていたのは、むしろ こっちの方だった。  日本の発展に学ばなければいけないと、熱心に勉強し ている。 日本の中国語学習を考えれば、明らかに負けている。 こういうこ とがしたい、発展しなければならない。 発展するためには、何をすればいい のかという、手段や筋道がはっきりしている。 中国は、やりたいことと、や らねばならないことが、一体化して、前に進んでいる国だ。 日本は追い抜か れるだろうという、切迫感を覚えた。 日本は、中国を見習わないと、まずい。  やばいぞ、日本、と関口知宏は感じた。