犬の命は短くて2007/11/18 08:14

 朝、散歩していると、犬を散歩させている人に会う。 と、いうより、犬を 連れずに歩いている人は、ごく少ない。 ただ歩いているのは、バカみたいだ から、散歩しないという友人の話を聞いたことがある。 私はノーテンキなの で、とくに何も感ぜず、毎朝、ただ歩いているのだが…。

 毎日、年配の男性が、これもかなりお歳の犬を連れて、よたよた歩いていた。  その内に犬がいなくなり、杖をついた男性お一人の散歩になった。 犬生は短 く、人生は長い。 だが、やがて男性も見かけなくなった。 年配の女性で、 いつも犬を散歩させていた方が、やはりお一人の散歩になった。 こちらは今 も散歩をしていらっしゃるが、犬を連れない後姿は、とても寂しい。

 見ていると、分かれ道で、犬がご主人の意志に反し、どうやっても動かなく なっていることがある。 笑って見ていたら、「反抗期で」と、そのコーギーの 飼い主は、言った。 いつもラジオを聴きながら散歩している人だ。 以来、 その犬は、わが家で「反抗期の犬」と呼ぶことになった。 数年が経ち、「反抗 期の犬」もだいぶお歳を召したなと思っていたら、ある日、飼い主がお一人で 歩いていた。 しばらくお一人で散歩していたが、このところ、お姿を見かけ ない。