為せば成るか<等々力短信 第1124号 2019(令和元).10.25.> ― 2019/10/25 06:53
為せば成るか<等々力短信 第1124号 2019(令和元).10.25.>
「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、ナセルはアラブの大統領」というギャグを、高 校生の頃に憶えた。 エジプトのナセルがシリアと合邦してアラブ連合共和国をつくり、 その大統領になったのは1958(昭和33)年2月だから、私は高校生だったことになる。 も とになった「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」という 言葉は、聞いて知っていたのだろう。 それが米沢藩主の上杉鷹山治憲の言葉だと知った のは、倹約・殖産興業政策の上杉鷹山をJ・F・ケネディ大統領(在任1961~63年)が尊 敬していると聞いたのより、ずっと後のことであった。
今年、わが家に一大事が起った。 家内がお産の時以来、初めての入院をしたのだ。 1 月から2月にかけては、坂を上ったりすると息苦しいということから、カテーテル検査で 労作性狭心症と判明、90%詰まっているという冠動脈にステントを入れた。 2泊3日の入 院2回で、すっかりよくなったのだが、以前から痛いと言って、脊椎クリニックなどに通 ってマッサージやリハビリをしていた腰が、5月頃から我慢できないほど痛くなり、心臓手 術をした大学病院で8月、腰部脊柱管狭窄症の手術を受けることにした。 脊椎固定術、 椎弓切除術、椎弓形成術(前方後方同時固定)2椎間。 神経に触って痛みの原因になって いる椎体(椎弓)2つを取り除き、代りに人工骨(自身の腸骨も加えた)2個を入れて、金 具で固定するらしい。 ステントの関係で血液サラサラの薬を飲んでいるので、それを点 滴に切り替える為、手術前に1週間、手術してから2週間、合計3週間の入院が必要にな った。 耐え難い痛みの中、入院前、洗濯などの特訓をし、ある程度の食材の準備はして くれた。 8月8日に入院、15日に手術、結局退院は月末31日で、24日間の入院となっ た。 はたして馬場家の食事の運命や如何に?
後の始末が大変だというので、私はほとんど厨房に入ったことがなかった。 しかし、 やればできると、言ってはいた。 ともかく、やるしかない。 Enjoy Cooking! Take it easy!を標語に、なんとか始める。 毎日の献立をメモして、時々病院に持って行った。 例えば、8月8日夕…豚肉シャブシャブ、板わさ、茄子油焼き、わかめスープ。 10日夕 …具沢山豚汁(豚肉・大根・人参・ネギ・ゴボウ・コンニャク・里芋)、もずく酢、お赤飯 (蜂の家)。 ネギ・ゴボウ・コンニャク・里芋は、見舞いの帰りにスーパーで調達した。 牛乳や「一日分の野菜」の紙パックを開き、俎板に乗せて調理した。 中元で頂いた資生 堂の各種レトルトカレーは、手持ちの肉と野菜を炒めたのに加えて、具沢山ビーフ、チキ ン、ポークのカレーにした。 暑い最中の24日間を何とか乗り切って、採点は花丸、家内 の腰の痛みも消えて、穏やかな秋を迎えている。
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