河上肇の詩「味噌」の背景2011/10/28 05:11

 1944(昭和19)年の元旦に詠まれた、河上肇の詩「味噌」の背景を知りたくて、 ネットで検索するのだが、こういうのはネットも苦手らしい。 近所の図書館 に行く。 年譜のついていそうな『自叙伝』がなく、ようやく『日本の名著 49  河上肇』責任編集 住谷一彦(中央公論社・1974年)に、年譜を見つけた。

 河上肇は1879(明治12)年10月20日山口県玖珂郡岩国町(現岩国市)に父忠 (すなお)、母田鶴(たづ)の長男として生まれる。

 1902(明治35)年 (以下、数え年)24歳 7月11日東京帝国大学法科大学政治 科卒業、11月大塚秀と結婚。

 1903(明治36)年25歳 9月長男政男生まれる。

 1906(明治39)年28歳 1月長女静子生まれる。

 1908(明治41)年30歳 8月京都帝大講師となる。9月京都に移住。

 1912(大正元)年34歳 7月次女芳子生まれる。

 1917(大正6)年39歳 3月『貧乏物語』刊。

 1925(大正14)年47歳 3月長女静子、羽村二喜男に嫁す。

 1926(大正15)年48歳 9月長男政男没(23歳)。

1928(昭和3)年50歳 4月(「左傾教授」として総長から辞職勧告を受け)京 大教授を辞す。

 1933(昭和8)年55歳 1月中野の隠れ家で検挙され、9月懲役五年の判決を 受け下獄。

 1936(昭和11)年58歳 5月次女芳子、鈴木重蔵に嫁す。

 1937(昭和12)年59歳 6月刑期満了、出獄。「閉戸閑人」と称して、詩歌、 書道、篆刻に親しむ。

 1943(昭和18)年65歳 1月『自叙伝』執筆に着手。4月左京区吉田上大路町 に転居。7月20日夫人が次女の看病のため大連に赴いたため、独居自炊生活に 入る。

 1944(昭和19)年66歳 9月10日夫人、二孫(由紀子、通子)を伴って帰宅。

 1945(昭和20)年67歳 1月末頃より栄養失調と寒気から衰弱し、発熱病臥 すること多くなる。

 1946(昭和21)年68歳 1月26日肺炎を併発して症状一変、30日死去。