「和食」日本料理、ピンからキリまで2023/01/25 07:03

 二木屋、よく取れましたねという、知る人ぞ知るという店だそうで、薪能もやるらしい庭のある「大正ロマン漂う」日本国登録有形文化財「小林邸」の建物に靴を脱いで上がる。 幸い三人ずつのテーブル席、正面床の間には正月らしい紅白の餅花飾りがしてあって、「昔の家で、昔の飾りを楽しむ「室礼(しつらい)」」と謳う。 三田あるこう会は、ほぼ日曜日開催なのだが、1月2月は福沢先生の誕生日と命日の関係で平日になる。 先生誕生日翌日の11日は、水曜日で、本格的日本料理の「好百々(こもも)」という割安な平日限定ランチコースの機会に恵まれた。 店のメインは、「のざき牛」「鹿児島牛」のステーキを油や調味料無しで焼き、岩塩や山葵醤油で食すものらしいが…。

 そこで「好百々」、令和五年初月のお品書きがテーブルに置いてあった。 コメディアンとは二字違いの、伊藤四郎料理長。 箸付・小鉢・前菜・お椀・造里・煮物・強肴・お食事・甘味と九品、それをいちいち人手をかけて給仕してくれる。 一度に出すようなことはしない。 箸付・鮟肝寄せ ポン酢 小鉢・牛肉と牛蒡のきんぴら。 註に「【曾祖母のレシピ】この料理は、二木屋創業者・小林玖仁男の曾祖母で料理研究家であった小林カツ子(文久二年(1862)~昭和十年(1935))の約百二十年前のレシピを再現しました。」とある。 前菜・数の子 姫皮蟹煮凍り 鰆柚庵焼サーモン小袖寿司 大根人参ピーナッツ和え。 「鰆」は「さわら」だと読めたが、今、これを書いていて、「姫皮蟹」が分らず、ネットを検索したら、二木屋の「好百々」献立が出てきたので、あとはそれをご覧いただくとしよう。 「姫皮」は、たけのこの先端の皮の内側にある白くて柔らかい部分だそうだ。 「好百々」のデザート、甘味・安納芋羊羹 五家宝。 となっていたが、当日は1月11日の鏡開きだったので、安納芋羊羹の代りに、お餅入りのお汁粉になっていたのも、心くばりが感じられた。 全体に、手間をかけて調理されているのがわかって、美味しかった。

 別の日に、ある甘味屋(脱サラのような店ではない)で○○膳というランチを食した。 小ぶりの寿司、天ぷら、蕎麦、茶碗蒸、小皿の煮物。 素人にも、茶碗蒸など、きちんと出汁を取っているのか、板前がいるのかと思われるほどの味だった。 ユネスコ無形文化遺産の「和食」、日本料理にも、ピンからキリまであることが、歴然とわかった。

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