圓太郎の「ひとり酒盛」マクラと入り2011/10/02 04:35

 この日、一番笑ったのが、圓太郎のマクラだったのだが、いざ書こうとする と、面白くない感じになってしまう。 その場の勢いと、間というものなのだ ろう。 日本が誇れるものを、外国人にどう伝えるかという話である。 頭が よくて、勉強一本やりの人(東大出の外交官などを想定しているのだろう)では、 うまく伝わらない。 「タンザニア、一夫多妻制でーす」と来れば、いい国だ なあ、と思う。 「日本、なでしこ」といわれても、色の黒い、きたないねー ちゃんしか、浮かんでこない。 「富士山、歌舞伎、相撲…相撲は国技です」  「相撲はモンゴルの国技じゃないの」 「寄席がありますよ、日本代表の文化 芸能」 「寄席って何です?」 「薄暗いところに、普段着の人がたくさん集 まっていて、着物を着た人の話を聴くんです」 「それ、面白いんですか?」  「あまり面白くない」 「奥深いでーす」

 留は仕事が忙しいのに、熊さんが用があるというので、出かける。 かみさ んは機嫌が悪い。 いい酒を五合、上方からもらった。 うめぇってから、お 前を呼んだ、俺はお前が好きなんだよ。 「うれしいよ、そういう時、思い出 してくれるのが友達だ。 仕事、大丈夫だ、夜なべすれば、何とかなる。」 燗 をつけて、呑みてェじゃないか、やってくれよ。 俺は台所のことをやったこ とがねえんだ。 燗徳利が鼠入らずの上の方に二本ある。 「ひとったらしも こぼさねぇ、酒は好きだから。」 うまい酒を呑めば、七十、八十まで生きられ る、呑んだ酒がうまくねえと、とても百までは生きられねえ。 燗、まだかね え。 一本だけ出しなよ、呑みてえ酒が、うまい酒。 湯呑、正一合だ、酌し てくれんのか。 うめえ、驚いた、自慢して持って来るだけある。 灘の生一 本の元だってえが、これなら百まで生きる。 呑みてえ時に、呑むのが、長生 きする。

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