渋沢栄一「夢七訓」、深谷市教育委員会の見解2021/03/05 07:11

 松沢弘陽著『福澤諭吉の思想的格闘』を読むのを、ちょっと休憩する。 2月24日に「渋沢栄一「夢七訓」の教育と疑問」を書き、25日に<追記>をした。 そこで気になったので、2月28日に埼玉県深谷市のホームページの「問い合わせ」フォームで、下記の質問をしてみた。

「渋沢栄一の大河ドラマ『青天を衝け』の宣伝、「50ボイス」を見ていたら、深谷市の八基小学校の子供たちが、渋沢栄一の「夢七訓」なるものを暗誦して、校長先生も夢を尋ねられていました。

公益財団法人 渋沢栄一記念財団のホームページの、「渋沢栄一Q&A」1. 生涯・思想について Q7に「「夢七訓」は栄一の言葉ですか?」という質問があり、A7に「史料館へのお問い合わせが多いご質問ですが、残念ながら、現在のところ原典を確認できていません。渋沢栄一が語ったものなのかどうか、今一度確認する必要があるでしょう」とありました。 教育委員会では、このあたりのことは、当然承知なさっているかと思いますが、どういう判断をなさっているのでしょうか。」

3月4日、深谷市教育委員会の方からお電話があり、つぎのようなお答を頂いた。 教育委員会では、渋沢栄一「夢七訓」の原典が確認できていないことは、承知している。 深谷市では、「立志と忠恕の深谷教育」として渋沢栄一翁の心を受け継ぐ教育に取り組んできた。 学校では、「渋沢栄一翁 こころざし読本」や社会科の副読本などを用い、道徳の授業や社会の授業、総合的な学習の時間などの、いろいろな教育活動で栄一翁のことを学んでいる。 「夢七訓」は、副読本にはない。 ただ昔から、「夢七訓」は、渋沢栄一翁の立志の精神を表わす言葉として、子供たちに志と夢を持たせるために、一部の学校で扱ってきている。