朝顔市と三田演説館の講演会2005/07/07 07:12

 きのう7月6日は、入谷の朝顔市。 起きた時はかなりの降りだったが、小 降りになったので、出かける。 すっかり閑居生活の定番となった。 夏のご 挨拶をいくつか発送して、一鉢下げて帰って来る。 これでまた、ひと夏、楽 しめる。 朝顔の鉢を下げていると、電車では隣の人が話しかけてくるし、自 由が丘では、いつもはろくに挨拶もしない果物屋さんが「朝顔市ですか」と、 笑いかける。

 昼飯を食い、昼寝をして、三田へ出かける。 相撲は早朝から何も食べずに 猛稽古をし、風呂に入って、ちゃんこを腹いっぱい食い、すぐ昼寝をするから、 ああいうふうに太るのだそうだ。 どこか、似ている様な、気もした。 演説 館で、福澤研究センターの講演会がある。 井上琢智(たくよし)関西学院大学 経済学部教授の「明六社・日本学士院と共存同衆・交詢社―福沢諭吉・小幡篤 次郎・馬場辰猪―」。 井上教授はイギリス経済思想、とくにジェボンズがご専 門という。 講演の概要は、また別に書こうと思うが、日本とイギリスの人的 交流関係、お雇い外国人と留学生を調べていて、馬場辰猪から福沢諭吉に研究 が及んだという。 それで馬場辰猪への言及が多く、井上さんが「馬場が」「馬 場が」といわれるのを、こそばゆく聴いて外に出て、岩波書店で『馬場辰猪全 集』を編集された福澤諭吉協会編集委員の竹田行之さんにご挨拶すると、「最近、 とみにご先祖の評価が高いようで…」と笑われる。 福澤協会の史蹟見学会で 谷中墓地に馬場辰猪のオベリスクの墓を訪れた時、「等々力短信」773号に「馬 場辰猪とは親戚でも何でもない私だが、谷中に、親戚の墓でも出来たような、 親しみを感じる」と書いたのを、憶えていて下さっているのである。 (そうそ う、日記に実名で書かせていただく方が多い上、コメントを本名で頂くので、 先日からブログのタイトルに馬場紘二も入れて、責任を明らかにすることにし ました。)

 三田通り角の秋色庵・大坂屋で、葛桜と水羊羹を買う。 山口瞳さんが慶應 の赤レンガの図書館をスケッチした水彩がかかっていた。 山口さんのお母さ んが、この店の贔屓で、何かエピソードがあったのを、小説か随筆かで読んだ 憶えがあった。