初場所11日目、白鵬の独走固まる2015/02/08 07:18

 さて、私が五十数年来の友人二人と観戦した大相撲初場所の11日目である。  前日の10日目まで、白鵬は全勝、それを1敗で日馬富士が、2敗で鶴竜と稀勢 の里が追う状況だった。 人気の逸ノ城が栃ノ心に内無双をくらって7敗とな った後、優勝にからむ結びまでの4番は、稀勢の里-安美錦、白鵬-豪栄道、 日馬富士-碧山、鶴竜-琴奨菊だった。 安美錦は5勝5敗、碧山は3勝7敗、 カド番の琴奨菊は7勝3敗で勝ち越しをかけていた。

 稀勢の里-安美錦戦。 稀勢の里は、廻しの取れないまま、左おっつけで安 易に寄ったところを安美錦に懐に入られて、危うく土俵際で突き落し、辛うじ て2敗を守った。

 白鵬-豪栄道戦。 白鵬は昨年1年間で81勝し、9敗しかしていないが、そ の内3敗は豪栄道で、豪栄道はこれで大関の座をつかんだ(2敗は鶴竜で、そ れが鶴竜の横綱昇進につながった。あと日馬富士、稀勢の里、琴奨菊、高安に 1敗ずつ)。 しかも豪栄道はカド番で5勝5敗と後が無い、死に物狂いで白鵬 にぶつかることが予想され、優勝戦線に一波乱起こすことが期待された。 突 っ張り合いから、白鵬が叩いて回り込むと、豪栄道の足が揃って、簡単に突き 出された。 白鵬は全勝を守り、豪栄道は5勝6敗といよいよ追い詰められて しまった。 (なお豪栄道は、7勝7敗の千秋楽、琴奨菊との大関対決に勝っ て、カド番を脱出した。)

 日馬富士-碧山戦。 日馬富士は、立ち合い一気に突っ込んだが、碧山に右 手でいなされるとたたらを踏み、首根っこを碧山の太い左腕で押さえつけられ て、叩き込まれた。 白鵬を追うべき日馬富士が11日目で2敗に後退してし まった。

 結びの一番、鶴竜-琴奨菊戦。 カド番で勝ち越しをかける琴奨菊は、立ち 合い、得意の左四つになる。 お互いに上手は取れなかったが、がっぷりと胸 を合せる体勢になり、琴奨菊は休まず攻めて、これまた得意のガブリ寄りに、 鶴竜は土俵を割ってしまった。 琴奨菊は、横綱を破ってカド番脱出に成功。  白鵬を追う二横綱に、連続して土がつき、再三投げないようにとアナウンスが あったけれど、国技館に沢山の座布団が舞うのを目の当たりにした。

 11日目で、2敗の日馬富士、稀勢の里と二つの差がつき、白鵬の独走、初場 所優勝が決定的になってしまったのであった。(写真は友人撮影の11日目の白 鵬土俵入り)

 観戦を終った三人は、友人が予約しておいてくれた「霧島」でちゃんこ鍋と おしゃべりを楽しんだ。 場所中で8階まで満員だとのこと、大将の霧島さん が挨拶して回っていた。