『BS日本・こころの歌』「歌謡史~昭和20年代1~」2022/10/24 07:14

 家内の友人ご夫妻がいつも視聴していると聞いて、BS日テレの『BS日本・こころの歌』を見た。 10月17日は「歌謡史~昭和20年代1~」だった。 FORESTAという音大出のコーラスグループが歌う。 何だ、みんな知っているじゃないか。 「末枯や何かと傘寿を鼻にかけ」じゃないが、昭和16年生まれは、昭和20年から25年というと、4歳から9歳である。 ラジオとレコードしかない時代、もっぱらラジオで聴いたのだろう。 家内は、「父が歌っていた、これも、これも」と。

 歌詞がテロップで流れるのだが、使われている漢字も、古い感じがした。 瞼(まぶた)、谺(こだま)、眸(ひとみ)、啼く(なく)、山小舎(やまごや)、購いて(かいて)など。 知らない歌は、歌詞に「購いて」が出て来た、昭和21年の「悲しき竹笛」だけだった。 映画『ある夜の接吻』の主題歌だそうだ。 同じ昭和21年の田端義夫「かえり船」は、なるほど、復員船の歌だった。

昭和20年・「リンゴの唄」霧島昇、並木路子(サトウハチロー作詞、万城目正作曲)
昭和21年・「朝はどこから」安西愛子、岡本敦郎(森まさる作詞、橋本国彦作曲) 「かえり船」田端義夫(清水みのる作詞、倉若晴生作曲) 「悲しき竹笛」奈良光枝、近江俊郎(西條八十作詞、古賀政男作曲)
昭和22年・「東京ブギウギ」笠置シヅ子(鈴木勝作詞、服部良一作曲) 「啼くな小鳩よ」岡晴夫(高橋掬太郎作詞、飯田三郎作曲) 「山小舎の灯」近江俊郎(米山正夫作詞、作曲)
昭和23年・「憧れのハワイ航路」岡晴夫(石本美由起作詞、江口夜詩作曲) 「湯の町エレジー」近江俊郎(野村俊夫作詞、古賀政男作曲) 「東京の屋根の下」灰田勝彦(佐伯孝夫作詞、服部良一作曲) 「長崎のザボン売り」小畑実(石本美由起作詞、江口夜詩作曲)
昭和24年・「銀座カンカン娘」高峰秀子(佐伯孝夫作詞、服部良一作曲)
昭和25年・「白い花の咲く頃」岡本敦夫(寺田智沙作詞、田村しげる作曲)

 2023年秋の NHK朝ドラは『ブギウギ』、戦後の「ブギの女王」笠置シヅ子がモデルだそうだが、笠置シヅ子をリアルタイムで知っている人はどれぐらいいるのだろうか。 ヒロインは、水谷豊、伊藤蘭ご夫妻の長女、俳優の趣里(しゅり)さん(32)に決まったそうだ。 水谷豊さんは昭和27年生まれ、伊藤蘭さんは昭和30年生まれ、おそらく笠置シヅ子を見ていないだろう。