内藤廣さん設計の「とらや赤坂店」2018/12/24 07:01

 そこでリニューアルオープンした「とらや赤坂店」だが、扇形の敷地に外観 はガラス張りの明るい扇形の建物が建っている。 木材を多用しているので、 これも隈研吾さんかと思ったら、違っていた。 内藤廣さんの設計、鳥羽市立 海の博物館、安曇野ちひろ美術館、牧野富太郎記念館、旭川駅、富山県美術館 などを設計した人だそうだ。

 内藤廣さんのコンセプトは、「簡素にして高雅」とのこと。 立体的な同じ組 子を格子状にした壁や、細い材を沢山並べた曲線のきれいな天井、細かい板を 組み合わせこれも曲線の美しい階段など、みんな吉野の檜(ひのき)を使って いるという。 虎屋のマークが輝く、二階の菓子売場奥の壁は、黒漆喰(久住 章さん)で、地下の廊下に使用したという鋭い鏝(こて)が展示してあった。  屋根は、軽くて丈夫なチタンだそうだ。 全体にお金が十分に掛けられている のがわかり、ゆったりとしていて、働いている人などは誇らしい気持がするの だろうけれど、私などはどこかしっくりしない気がするのだ。 こちらが「高 雅」とは縁遠い、貧乏人のひがみなのだろうか、和と洋の微妙なミスマッチを 感じる所為なのだろうか。

 食事をしたのは三階の虎屋茶寮、窓際のカウンター席だったが、目の前に赤 坂御用地が広がっていて、すぐそこは見えないけれど秋篠宮邸、門の所で警戒 の警官が交代したりしている。 地下はギャラリーで、百年前の『菓子見本帳』 (大正7(1918)年)から多種多様な羊羹のデザインや、羊羹を煮る巨大な釜 や箆(へら)など、菓子作りの道具や原材料を展示する初回企画展「とらやの 羊羹デザイン展」(12月30日まで)をやっていた。

 小耳に挟んで見て来たのだが、二階の菓子売場にはないものを買える、とら や初の自動販売機が、一階の右手、駐車場への出口近くにある。 以前、虎屋 パリ店で販売していた羊羹だそうだ。

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