入船亭遊一の「ぞろぞろ」2012/02/25 04:08

 23日は、第524回の落語研究会。 仲入にロビーで偶然、今日の短信に書い た「助六」の木村吉隆さんにお会いした。 実は第1回から来ていると言うと、 さらに先輩でやはり最初からの方がいらっしゃるという。 木村さんは、私の この会の仲間で、映画『エンディングノート』に出て来た、西村君とも顔見知 りだった。

「ぞろぞろ」      入船亭 遊一

「鼻ねじ」       古今亭 志ん丸

「干物箱」       五街道 雲助

        仲入

「小政の生い立ち」   柳家 喬太郎

「鼠穴」        柳家 喜多八

 開口一番の入船亭遊一は、来年で45年になる第1回(昭和43(1968)年3月 14日)の開口一番は大師匠の入船亭扇橋が、まだ柳家さん八の名で「千早ふる」 をやった話から始める。 前座が座布団を裏返し、めくりを改めることを、「高 座がえし」といい、舞台の転換でもあるという。 この会は二ッ目が開口一番 だが、前座が演ずる寄席では、自分で座布団を裏返す。 二ッ目に成り立ては、 つい自分で裏返してしまうという。 なぜ座布団を裏返すのか、前の人のぬく もりを嫌うからという説と、座布団の上に小さな虫がいたりして、知らずに座 ってしまう殺生を避けるためというガクセツ(楽説、楽屋の説)があるそうだ。  座布団の四辺の縫い目のない辺を客席に向けて出す、お客さんと演者、縁の切 れ目のないようにだと言い、変わった縁といえば夫婦の縁、神無月、出雲では 神有月に神様が集って縁結びの相談をすると、「ぞろぞろ」に入る。

 「ぞろぞろ」の概略は、正蔵が演ったのが<小人閑居日記 2007. 4.2.>に ある。 遊一は、出雲に神様たちが到着する時、帳付は「天神様、筆が立つか ら」といい、19の提灯屋の娘に、22の蝋燭屋の息子がちょうどよいからと結 び付けたりして、最後に3本残ったのを結んで三角関係。 終了後、神様の中 には出雲見物をして行くのもいる。 巫女さんに、好きよと言われて、いい仲 になっていたのが、やがては厭きて追い出される。 ずいぶん地元に帰ってい なかった、神社は荒れ放題、やっぱり地元にいなきゃあ駄目、代議士の気持が よくわかる。 そこへ、信心深い荒物屋の娘が、いい酒を納め、わらじがたん と売れますように、お父っつあんが長生きしますようにと、心底から祈りに来 る。

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