五芒星の道、雲南から日本へ2005/08/25 07:43

 夢枕獏さんの「奇想家列伝」、22日放送の第四回「安倍晴明その二 五芒星 の道」が、また興味あふれる話だった。 五芒星(ごぼうせい)は、晴明桔梗と もいい、安倍晴明の家紋、線で描いた星である。

 夢枕獏さんは、五芒星のルーツを尋ねて、中国・雲南省の少数民族の村々に 至る。 大理という所の博物館長と話していて、星でなく太陽だと判る。 古 代人が崖に描いた岩絵に、丸の中に星のある太陽の絵が沢山あるのだ。 魔除 けの図案なのだった。 白(ペー)族の風習の結婚祝いに二品、鏡と赤い紙を貼 り付けた笊(ざる)がある。 二品とも太陽の象徴だ。 笊の編み目(篭目)の模様 は、五芒星か六芒星の形で、鬼の目に等しく、悪しきものを退散させる魔除け になる。 それは、雲南と日本の近さ、関係の深さを物語る。 日本の米のル ーツは雲南にあるようで、その遺伝子は近い。 神社の鳥居のルーツも、アカ 族の門(上に鳥がいる)にあり、雲南の岩絵の描き方は、日本の銅鐸の絵に酷似 している。 雲南省の人々は、日本文化のルーツの一つなのだ。

 伊勢の海女が使う手ぬぐいなどに魔除けに縫い付けている道満(五本の井 桁)・晴満(丸に点入り五芒星)の模様というのがある。 マオ族の刺繍に、その 道満・晴満模様や卍がある。

西王母の住む庭に巨大な桃の木があり、北東の方角に鬼が出入りする所があ る(鬼門)。 扶桑の木に、九つの太陽が宿り、それぞれに三本足のカラスがい る。  記紀の神話で神武天皇を大和に案内したとされる太陽の鳥、八咫烏(那智大 社)もまた、三本足である。 加茂忠行が安倍晴明に陰陽道を教えたが、八咫烏 はその加茂氏につながりがある。 安倍晴明は那智の滝で修行したといわれ、 那智大社と縁が深い。 こうして五芒星の日本への道は、安倍晴明につながっ た。

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