「東都のれん会」の老舗55店2017/08/17 06:58

 私がニヤリとしたのは、最中の空也、楊枝のさるや、刃物のうぶけや、はん ぺんの神茂が出てきたからだ。 しかもそれら老舗を、「東京生活者の既得権益」 だと言っている。 1995(平成7)年3月25日浅草ちんやの「等々力短信七 百号、二十年記念の会」では、空也の最中をお土産にし、2009(平成21)年7 月4日青山ダイヤモンドホールでの「『等々力短信』1,000号を祝う会」では、 さるやの「千両箱」を千号の内祝にした。 うぶけやの毛抜きで時々、一髪必 中、眉毛に混じる白髪を抜いている。 真っ白になるといかにも爺臭くなりそ うな気がするからだ。 爪切りも長年父にならってゾーリンゲンを使っていた が、ある時、うぶけやにしたら、これが抜群の切れ味だった。 神茂は、はん ぺんはもちろんだが、わが家は竹輪麩が好きで、販売時期限定の頃から(今は 緩くなった)愛用している。 つまり親の代から、わが家も「東京生活者の既 得権益」の受益者なのだ。

 ジェーン・スーさんは、「東都のれん会」を「江戸から明治初年にかけて創業 された、百年以上の伝統を持つ古いのれんの集い。三代以上続いていないと駄 目だという話も聞いたことがある。」と書いていた。 4日に三田山上の図書館 (新館)の『福澤諭吉 慶應義塾史 新収資料展』へ行った話は14日・15日に 書いたが、三田へ行くといつも大坂家に寄る。 三田の大坂家、「秋色最中」の由来<小人閑居日記 2013. 3. 24.> http://kbaba.asablo.jp/blog/2013/03/24/

 舟形の水羊羹と、笹の葉で包んだ うす水羊羹、葛桜を買う。 大坂家の葛桜 は本物の桜の葉だが、先日の大磯の新杵は老舗なのになぜかビニールだったか ら首を傾げた。 秋色庵大坂家も「東都のれん会」会員なので、『銀座百点』の ような雑誌をもらおうとすると、今は雑誌はなく、「江戸から東京 三代・百年」 「EDO TOKYO BRAND」というパンフレットだけだという。

 「東都のれん会」は全部で55店、「グルメ」13店、「食の名物」26店、「暮 らしの逸品」16店、愛用している店が多く、ほとんどの店に行ったことがある か、食べたか、買ったことがある。 東京に生まれ育って76年、「東京生活者 の既得権益」の受益者だということが、はっきりした。 「グルメ」が、いせ 源(あんこう鍋)、上野精養軒、かんだやぶそば、駒形どぜう、駒形前川(鰻)、 笹乃雪、総本家更科堀井、竹葉亭、ちんや、中清(天麩羅)、明神下神田川本店、 両国橋鳥安(あひ鴨料理)、蓮玉庵(そば)。 「食の名物」は、天野屋(甘酒)、 梅園、榮太樓總本舗、海老屋總本舗(江戸前佃煮)、亀戸船橋屋、神茂、木村屋 總本店、銀座松崎煎餅、言問団子、秋色庵大坂家、新橋玉木屋、千疋屋総本店、 ちくま味噌、長命寺桜もち、豊島屋本店(清酒金婚・白酒)、とらや、日本橋鮒 佐、日本橋弁松総本店、人形町志乃多寿司總本店、にんべん、梅花亭、羽二重 団子、豆源、やげん堀中島商店、山本海苔店、山本山。 「暮らしの逸品」が、 伊場仙(扇子・うちわ)、うぶけや、江戸屋(はけ・ブラシ)、大野屋總本店、 菊寿堂いせ辰、銀座阿波屋、銀座越後屋、黒江屋(漆器)、さるや、白木屋傳兵 衛(江戸ほうき)、竺仙(呉服)、榛原(和紙)、宮本卯之助商店(神輿・太鼓)、 村田眼鏡舗、安田松慶堂、吉徳。 私が知らなかったのは、海老屋總本舗、ち くま味噌、豊島屋本店、伊場仙、江戸屋、白木屋傳兵衛だけだった。

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