大倉幕府跡のマンション建設問題2018/11/16 07:07

 この大倉幕府跡の一部に、相当規模のマンション建設計画がある。 清泉小 学校と横浜国立大学付属小・中学校との間のあたりで、奥へ進むと源頼朝の墓 がある場所である。 「鎌倉三日会」(渋谷哲男会長)は、この象徴的な場所で マンション開発手続きが淡々と進められていることについて、取り返しのつか ない不可逆的な事態の発生は許されないとして、事前に検討・議論・努力を行 うことが必要だと、松尾崇鎌倉市長に提言した。 手続き上、鎌倉市教育委員 会文化財課による開発業者への指導が条件になっており、先の市議会で当局は 「『大倉幕府』の跡が含まれている可能性が高く、重要な遺跡であると認識して いる」「事業者及び調査組織に、未調査部分も含め、十分に調査を行うよう指導 する」「学芸員が発掘状況を見て、県、文化庁へ報告する、また文化財専門委員 などの有識者に報告し、歴史的価値の判断を仰いでいく」「重要な発見があった ら、その保存について県、文化庁と相談・協議していく」と答弁したそうだ。  「鎌倉三日会」は、答弁通りの対応が誠実に実行されることを望み、これでは 臨床的なレベルに留まっていると考え、この事案を契機にして、幕府誕生地の 確定へつなげる道筋を明らかにする基本的な対応が必要だとしている。

 具体的には縦割り組織の壁を越え、民や学界・大学・国県などの知恵を結集 するタスクフォースを組成し、戦略的に活動することが重要で、それをまとめ られる存在は市長をおいてなく、市長の決断と行動こそが、この事案を前向き な解決に導く道であると、「鎌倉三日会」は提言する。 それにはまず、市長の 音頭の下、大倉幕府跡の現在置かれた状況・歴史的象徴性・位置確定の意義・ その後のあり方について、学び合い・語り合う、中世鎌倉再発見集会を行政と 市民が協働して早期に開くべきだとしている。

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