「小泉信三展」で印象に残ったもの ― 2008/05/16 07:06
「小泉信三展」を見て、いくつか印象に残ったものがあった。 まず教室に掲げられたという例の「塾長訓示」(昭和15年10月)が、大き くて立派だったこと。 「一、心志を剛強にし容儀を端正にせよ。一、師友に 對して禮あれ。一、教室の神聖と校庭の清浄を護れ。一、途に老幼婦女に遜(ゆ ず)れ 善を行ふに勇なれ。」
学徒出陣に際して贈られた日章旗(昭和18年10月)。 「征け 肥田野淳君 小泉信三」とあり、上段右から中央にかけては配属将校、下段は懐かしい、 あるいはお名前をよく知る経済学部の先生方の署名が並んでいる。 すなわち 奥井復太郎、高橋誠一郎、永田清、藤林敬三、石丸重治、山本登、羽磯良平、 小林澄兄、野村兼太郎、寺尾琢磨、浅井清、金原賢之助、加田哲二。 左上に は、今泉孝太郎、富田正文という揮毫もある。 「昭和18年度卒業式卒業生答辞」を読んでいたら、昭和18年9月26日、 卒業生代表は、福澤諭吉協会や福澤研究センターの会でよくお見かけする文学 部名誉教授の河北展生先生だった。
「小泉とみさん宛ヴァイニング夫人葉書」(昭和41年7月29日付)小泉信三さ んが5月に亡くなった後、とみ夫人を元気づけようと、日本語で綴られている。 その一生懸命に書かれた四角い字と文章は感動ものである。 署名は「イリザ ベス」。
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