権太楼の「富久」2011/01/04 07:39

 権太楼、泳ぐように出て来た、大拍手だった。 今年は慎重に頑張って来た のに、着地に失敗して、転がった。 11月、北海道で倒れた。 腎臓、肝臓、 膀胱が爆発寸前で、北海道で死んだら不動坊火焔になるところだった。 家に いるのは、お滝さんじゃなくて、○○○のかみさんだけれど。 入院していて、 こうやって出て来た。 医者が安静にして寝ていて下さい、一番いいのは落語 聴いて笑うことです、という。 DVDで円生、志ん朝、小さんを見たけれど、 寝ていて笑えるもんじゃない、正座して聴かなければならない。 正蔵を聴い たら、腹立つし…。

 年末ジャンボが好き、昔は12月31日に宝塚劇場で抽選会があって、弓矢、 アーチェリーでパシャッとやる。 あれを今年は、私がやるんです。 不満で すか。 1億円か2億円か、当ったことがないから分からないけれど、ケツ一 桁を私がパシャッとやるんです。 当ったら、私のおかげです。 2億円当っ たら、私に少し下さい。

久さん、どこへ行くんだ、と声を掛けて富籤の札を売ったのを、権太楼はラ クウンさんと言ったような気がした。 アンツルさんの本を見たら、先代の文 楽は「文さん」だったから、文さんと言ったのかもしれない。 松百十番、大 神宮さまのお宮の中におさめても、ヘベノレケになっているから、拍手の手が 合わない。 千両なんてことは言わない、二番富の五百両でいい、五百両当っ たら、堅気になって、表の小間物屋が二百三十両で売りに出ていたのを、居ぬ きで三十両まけさせて、その三十両で大神宮さまの立派なお宮を建てます。 女 房をもらう、芸者衆はダメ、花魁はごめんこうむる、お妾さんは旦那がいる、 素人は来ない、いないよ、いないと思うでしょうが、これがいるんだよ、万梅 のお松ちゃん、言葉数が少ないのがいい。 決めましたから、大神宮さま、よ ろしくお願いします。

 十二月半ば、うたた寝をしていると、ぶつけている、半鐘が鳴って、芝金杉 どまりだという。 芝神明の田丸屋さん、酒でしくじっているから、火事見舞 に行けばと、駆けつける。 その後の展開は、ご存知の通りの「富久」、権太楼 は病み上がりを感じさせない熱演で、楽しく愉快に平成22年の落語研究会を 目出度く打ち上げた。

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